優勝を決めた直後の甲府をホームに迎え入れ、甲府の連続無敗記録を止められなかったが、シャットアウトで無失点にしのぎ切りました。バルバリッチ監督は試合後、「全体的にわれわれの選手は頑張ってくれましたし、良い試合だったと思います」と晴れ晴れとした表情で自らの教え子たちをたたえました。しかし、続いて「私は今季、ここで(家庭の事情により)帰ってしまうのですけど、ここまで支えてくれたサポーターの皆さんに感謝を申し上げたいと思います」と心惜しげに言葉を漏らしました。
ご子息の病状が芳しくないため、故郷のクロアチアに一時帰国を余儀なくされ、この甲府戦のあとチームを離れることに。今季、夏場に14試合連続未勝利という苦境を味わいながらも、その後は6試合連続負けなしと好調に転じていただけに監督自身も苦渋の決断だったようでした。現時点では先の見通しがつかないために再帰国時期は不透明ですが、今季の残りシーズンが短いために今季中の復帰は困難なのが現状のようです。監督は試合後、選手たちに向けて「君たちはもう大丈夫だ。このフォーメーションでも戦っていけるようになった」という言葉を送ったそうです。
今季、神戸から加入し、チームのエースへと成長した有田選手は試合後、「最初、監督には考え方や文化の違いもあって、考えが合わないところもあった。しかし、やっぱりヨーロッパでも経験のある人だし、要求してくるものも多く難しいものだった。だが、それを自分ができるようになった時はホントにうれしかった。自分がここまでゴール(13ゴール)が取れたのも、監督の指導のおかげだと思っている。自分の今季の目標は15ゴール。あと2ゴールなんで、しっかり決めて監督に良い知らせができればうれしい」と話し、監督の熱い指導に応えるため、自身の目標達成を誓いました。
(愛媛担当 松本隆志)
2012/10/31 19:31