現在のブンデスリーガでタイトル・コレクターと呼ぶに最もふさわしい男は、この人で間違いないだろう。バイエルン・ミュンヘン所属のスペイン代表MFハビ・マルティネスだ。
マルティネスは昨季クラブ史上最高額の移籍金40億円でバイエルンへやって来ると、いきなりブンデスリーガ、ドイツ杯、CLの3冠を達成。今季も夏にUEFAスーパーカップを制すると、年末にはFIFAクラブW杯で世界一に輝いた。彼のタイトル収集はクラブだけにとどまらない。自身は主力としてプレーできなかったが、2010年W杯と2012年の欧州選手権でも優勝を経験している。
今季もバイエルンは国内リーグで独走態勢が整いつつあり、2年連続の3冠に向けて順調に歩みを進めている。ブラジルW杯でもスペイン代表は優勝候補の一角となっており、マルティネスのタイトルリストがまた長くなる可能性は非常に高い。
だが、マルティネスは自身の現状にまったく満足できていないはずだ。昨季は主力としてチームの3冠獲得に貢献することができたが、今季は足の付け根を負傷して8月中旬から10月まで戦線離脱を余儀なくされたこともあって、ここまで6試合の出場にとどまっている。今季から指揮を執るグアルディオラ監督は「ハビには前半戦とても多くの問題があった。彼は昨季素晴らしいプレーを見せていたが、その彼が戻って来ることを期待している」とコメントしているが、実際のところグアルディオラがマルティネスに何を期待しているのかはまだ見えていない。
バイエルンの守備的MFにはドイツ代表のトニ・クロースやシュバインシュタイガー、グアルディオラ監督の秘蔵っ子チアゴなどタレントがそろい、人員過多となっている。そこで守備能力の高いマルティネスはアンカーあるいはCBとしてプレーすることが予想されたが、結局前半戦ではセンターハーフでの起用が多かった。巻き返しを狙うリーグの後半戦、再びけがを負ってベンチメンバーから外れる試合が続いたが、ここにきて復帰の可能性が出てきた。BIG対象試合となっている8日のニュルンベルク戦で出番は得られるか。(山口 裕平)
(BLOGOLA編集部)
2014/02/07 11:51