「アウェイですけど、前からガツガツ行く。チームで連動して、気迫を出してやりたい」。穏やかな加藤大が、珍しく強い口調で、今節・広島戦への意気込みを語った。
前節・磐田戦では、先制直後のキックオフの流れから自らのサイドを破られ、失点につながるPKが生まれてしまった。「一瞬の甘さがああいうシーンにつながる」。その悔しさを、昨季J1王者を倒すモチベーションに変える。相手のスキを突いてくることに長けた広島に、甘さを見せるわけにはいかない。「集中力を切らさずやることが、勝利に結び付く」と、意識を高めている。
精度の高いラストパスは最大の武器だが、最近はシュートへの意識も向上。試合前日に行われた、クロスからのシュート練習では新境地を見せた。1本目をゴールに背を向けた状態で反射的に蹴り込んで決めると、2本目は落ちて来たボールを胸に当ててダイレクトに決めた。華麗な足技がウリの加藤だけに、泥臭くアクロバティックに仕留めたこの2発に「自分らしくない形」と照れ笑い。広島戦に“ガツガツ”と立ち向かう中で、野性的なゴールも生まれるかもしれない。
(新潟担当 野本桂子)
2016/04/14 21:57