BIG・totoがブラジルW杯を対象に

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[注目国ファイルNO.3]コートジボワール大会前最後の親善試合はエルサルバドルに勝利

[注目国ファイルNO.3]コートジボワール大会前最後の親善試合はエルサルバドルに勝利

■ショートカウンターもある
 W杯初戦で日本と対戦するコートジボワールは現地時間5日にエルサルバドルとW杯前最後の親善試合を行い、2-1でエルサルバドルを下した。コートジボワールはエース・ドログバらを先発させ、現状でのベストメンバーで臨むが、けがから復帰した司令塔トゥーレ・ヤヤはベンチスタートだった。
 格下のエルサルバドルを相手に、コートジボワールは前半から主導権を握る。ジェルビーニョが前線で自由に動きながら攻撃のリズムを作る中、8分には前線から引いたドログバにクサビのパスが入り、前を向いたドログバは前線のスペースに走り込んだジェルビーニョにスルーパス。ジェルビーニョは飛び出してきた相手GKを難なくかわし、先制点を奪う。しかしその後は、引いた相手に対して攻めあぐねる展開が続く。なんとか突破口を開きたいコートジボワールは、ボランチ二人がサイドチェンジを繰り返して突破を図るが、崩しの部分でアイディアを欠き、決定機を作れない。一方、守備ではチームとして相手の縦パスを狙うという意思統一ができており、相手にほとんど攻撃の形を作らせなかった。このまま前半終了かと思われた42分、パスカットから左サイドにスルーパスが出ると、ジェルビーニョが絶妙なトラップで一気にDFを置き去りにし、中に走り込んだドログバに合わせて2点目。スペースを消され自慢の攻撃陣を生かし切れなかった前半だが、見事なショートカウンターから追加点を奪った。

■トゥーレ・ヤヤの復帰が焦点
 後半に入ると相手が前に出てきたことで前線にスペースが生まれ、ジェルビーニョを中心に相手の裏を狙って攻め込んだ。しかし、前半同様崩しの部分でのアイディアを欠き、追加点を奪うことはできない。試合も終盤に近付く中、集中力が落ち始めたコートジボワールは、72分にスロ―インから決定的なシュートを許す。その流れで与えたCKのこぼれ球を競り合ったコロ・トゥーレが相手選手を倒してPKを献上し、1点差に詰め寄られた。ただし、その後はコロ・トゥーレを中心に試合を落ち着かせ、2-1のままタイムアップ。日本戦に向けたラストマッチで終盤の集中力の欠如という課題は覗かせたものの、攻撃の二枚看板がそろって得点を挙げるなど、決してチームの状態は悪くない。あとはアイディアを欠いたこの日の攻撃陣に、欠場した司令塔トゥーレ・ヤヤが加わるかどうかが日本戦の勝敗の分岐点となりそうだ。(小嶋 直人)

■注目選手 MF 10 ジェルビーニョ
そのスピード、要注意
jerupi-nyo
 日本が一番警戒しなければいけないのはこの男かもしれない。アフリカ選手特有の爆発的なスピードを持ち、トップスピードに乗った彼をファウルなしで止めることは至難の技だろう。しかし、彼の魅力はそれだけではない。独力での突破だけでなく、冷静に状況を判断し、味方を生かすプレーもできる。その特長は今季所属チームで残した10ゴール10アシストという成績にも現れている。所属のローマでは主に左サイドを主戦場とするが、代表では主に右サイドに配置され、比較的自由に前線を動いてドログバ、カルーらと共に決定機を作る。

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