BIG・totoがブラジルW杯を対象に

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[注目国ファイルNO.1]6度目の世界制覇へ。ハードワークする王国

[注目国ファイルNO.1]6度目の世界制覇へ。ハードワークする王国

honbunbrazilPhoto: Norio Rokukawa


■スコラーリ流のスタイル
64年ぶりの自国開催で優勝が義務付けられるのがブラジル代表だ。
 5度目の優勝を飾った2002年の日韓大会以降、2大会連続でベスト8どまりでサッカー界の覇権を手放したかに見えたサッカー王国だったが、昨年のコンフェデレーションズ杯では圧倒的な戦いぶりで4度目の優勝を勝ち取った。
ネイマールやオスカール、チアゴ・シウバら各ポジションに世界的なタレントを擁するカナリア集団を束ねるのは、かつて磐田でも指揮を執ったルイス・フェリペ・スコラーリ。2012年末の就任時に「ブラジルはW杯で優勝する義務がある」と言い切ったように、課せられるミッションは6度目の世界制覇である。
 自由奔放なスタイルではなく、全員が攻守にハードワークするスタイルはまさにスコラーリ流。コンフェデ杯で定まった先発の11人は不動だが、「セレソンへの扉は常に開かれている」(スコラーリ監督)という言葉どおり、大会後にも新戦力の見極めを実施。5月7日に発表された23人にはウィリアンやフェルナンジーニョ、エンリケが加わった。
 コンフェデ杯の日本戦で見せたように、立ち上がりから高い位置でボールを奪い、鋭いハーフカウンターを繰り出すのがいまのブラジルのスタイルだ。

■気になるジンクスも
 下馬評では圧倒的に優位な王国ではあるが、エクサ(6度目の優勝)の道のりは決して容易ではない。クロアチアとメキシコ、カメルーンと同居したグループリーグはまず問題はないだろうが、決勝トーナメントは毎試合が正念場。通過順位にかかわらず、決勝トーナメント1回戦ではスペインかオランダ、チリなどが待ち受けるばかりか、その後も強豪との対戦が待ち受ける。
 そして気になるのが「コンフェデ優勝」のジンクスだ。1998年、2006年、2010年大会の前年にはいずれもコンフェデレーションズカップを征しているが、翌年の本大会ではいずれも栄冠に手が届いていない。(下薗 昌記)

■注目選手 FW 10 ネイマール
国民から絶大な人気を誇る背番号10
honbunnemayPhoto: Norio Rokukawa


サッカー王国の命運を一身に背負うのがブラジルのエース、ネイマールだ。
 セレソン(代表)では結果が出せない、というブラジルメディアの厳しい批判をはね返したのが昨年のコンフェデ杯だった。大会前に従来のトレードマークだった背番号11でなく、あえて背番号10を志願した。決勝までの5試合で4得点2アシスト。実に4試合でマン・オブ・ザマッチに輝く活躍ぶりで、カナリア軍団を4度目の大会優勝に導いた。
 昨年移籍したバルセロナでは必ずしも本領を発揮しているとは言い難いが、大舞台での勝負強さはすでに証明済みだ。要所には世界的なタレントを抱えるブラジルではあるが、数少ない懸念材料が前線のタレントの質。正真正銘のワールドクラスと言えるのはネイマールだけに、彼のフル稼働なしに世界王座奪回はあり得ないだろう。ブラジル国民から絶大な人気を誇る背番号10は、想像を絶する重圧の中、自身初のワールドカップに挑む。

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