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　16日、愛媛は平成24年度、および平成25年度の決算処理において不適切な会計処理がされていたとして会見をおこない、昨年10月に退社をした元経理担当者が平成24、25年度の2期にわたり、実際には赤字決算であったにもかかわらず、収支を改ざんするなどして黒字に見せかけていた粉飾決算があったと報告した。

　会見での説明によると、昨年8月下旬に現金残高と会計帳簿が合致しないことが判明し、社内調査、および外部協力者による調査を開始。翌9月に不適切な会計処理がおこなわれていたことが判明。同12月にJリーグに報告していた。修正前の決算では平成24年度は51万7千円の黒字、平成25年度は153万7千円の黒字となっていたが、実際には平成24年度が3,362万3千円の赤字、平成25年度が5,984万2千円の赤字であった。

　亀井文雄社長は不正発覚に至った経緯を「昨年6月頃から元経理担当者が体調不良により休みがちになった。経理処理の遅れがあったこともあり、調べていく中で8月に帳簿が合わないということが分かった」と話し、クラブ側が元経理担当者に対してヒアリングをしたところ、「（元経理担当者は）これまでどおり収支がとんとんで推移ができるものだと思っていたが、ある時期において支出が増えてきて、何とか調整しなければいけない気持ちがあった」と不正に至った動機を説明。この元経理担当者は、Jリーグクラブライセンス取得のために3期連続で赤字決算が出せないことや、社内での赤字の収支報告を出してはいけないという外圧などは感じていなかったという。また、「チェック体制をはじめとした内部管理体制が十分に構築できていなかった」と、亀井社長は社内のずさんな管理体制にも問題があったことを認めた。亀井社長および、佐伯真道副社長の管理監督責任については「十二分に考えているが、（第三者による）調査結果のあとにあらためて報告をさせていただきたい」と処分は明言しなかった。

　Jリーグクラブライセンス取得には3期連続で赤字決算を計上しないことが盛り込まれているが、平成26年度の愛媛の決算については見込みの数字ではあるものの431万円の黒字。現状では3期連続の赤字決算にはならない見通しであると報告している。