首位を走りながら8日、ユン・ジョンファン監督との契約解除が発表され、激震が走った鳥栖。今回の件を受けて同日、午後から永井隆幸強化部長が会見に臨んだ。
今回の経緯について永井強化部長は、「ハードワーク、チームワーク。あとはいま、少しずつですがポゼッションの部分もできています。その部分をより高めることができ、なおかつ、精度を上げることができる部分でクラブとしてはもうワンランク上がりたいという部分での決断」と、ステップアップのためであることを強調。ユン監督に韓国代表からのオファーがあったという報道については「われわれのチームのほうには、韓国代表であったり、各チームのオファーであったり、問い合わせは来ておりません」と否定した。
後任監督については『鳥栖のスタイルを継続する』という観点から、吉田恵新監督の長期政権も見据えながらリストアップし、選定中とのこと。
ユン監督と来季契約交渉での確執が起こったとの報道については否定し、タイトルを獲ってACLという目指す方向はユン監督もクラブも同じであったことを強調したが「そこへの導き方の部分」に違いがあったと永井強化部長は説明した。
「監督交代でチームがより強固になってくれれば」と永井強化部長。後任となる吉田監督に向けて「いま、やっていることがベース。これはやってもらわないといけない」と期待も寄せた。
とはいえ、ユン監督のもと『できていること』を、指揮官交代により刺激を生む必要があったのか、疑問も残る。
不明瞭な回答に終始した会見には、『その裏側』の存在も感じざるを得ない。首位を走る中での監督交代劇。今回の会見ですべて良し、とはならないだろう。
(鳥栖担当 杉山文宣)
2014/08/08 22:29